誤嚥性肺炎になったら、本当に口から食べられないのか?

      2017/06/08

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誤嚥性肺炎と診断されると 、抗生物質による治療が開始されるとともに、発熱や痰などの症状が落ち着くまで、食事が止められます。

誤嚥性肺炎は嚥下能力(飲み込む力)の低下が大元の原因。

肺炎は治癒しても、また繰り返すことが多いのも誤嚥性肺炎の特徴です。

誤嚥性肺炎を繰り返している場合、主治医から口から食べることを一切禁止されてしまうこともあります。

 

口から食べることが禁止される場合

・肺炎発症直後

 発熱があったり、痰でゴロゴロしており、呼吸状態も良くない状態。

 意識状態も悪く、常に眠っているような状態。

・食べることで誤嚥を引き起こしているということが明らかに分かっている場合

 食べているところをレントゲンで透視して見る嚥下造影検査や、嚥下の専門家による評価・観察で明 らかに誤嚥していると判断できるような状態

 

食事が再開される前には嚥下の専門家による評価を

誤嚥性肺炎の症状が落ち着いたら、食事が再開される前に、嚥下の専門家による評価を行います。

嚥下の専門家には、耳鼻科医や言語聴覚士、摂食・嚥下障害看護認定看護師などがいます。

誤嚥性肺炎の治療で絶食期間が長いと、その間に嚥下能力が落ちてしまうこともあります。

肺炎になる前に食べられていたものが食べられなくなっている可能性もあるので、スタッフが評価をするまでは、家族で勝手に食べさせたり、飲ませたりしてはいけません。

言語聴覚士の評価の方法についてはこちらの記事も合わせてお読みください。

▶関連記事  「食べられない」判断基準は?

 

それでもダメな場合は…

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専門家による評価の結果、次のような場合は、食事が開始できないこともあります。

・嚥下能力の評価がしっかりとできない

 認知症などでこちらの指示が理解されず、しっかりと嚥下能力を評価することができない場合。

 検査だけはなく、リハビリを行うことが難しいほど理解力などが低下している場合。

 食べる意欲そのものがない場合。

・ありとあらゆる対応をしても、誤嚥を繰り返す

 リハビリや、食事形態、食事介助の工夫など、ありとあらゆる対応をしても誤嚥を繰り返してしまう場合

 

このような場合、口から食べることは難しいので栄養を摂る手段を考えていかなければなりません。

方法としては、胃ろう、経鼻経管栄養、中心静脈栄養(点滴)などがあります。

 

それでも本人が食べたいのなら…

ご家族が誤嚥性肺炎のリスクを理解していて、主治医や看護師、言語聴覚士などのスタッフのサポートが得られるのであれば、本人が食べたいものや大好きだったものを味わう程度に口にするという選択もありだと思います。

主治医が「口から食べることは難しいので、他の栄養手段を考えましょう」といった時は、別の意味では、口から食べる「ラストチャンス」でもあります。

但し、これは本人の「食べたい」という意志がはっきりしているときに限ります。

誤嚥性肺炎というのは、呼吸がしにくくなり、患っている本人にとってはとても苦しいものです。

食べることが苦痛につながることもあります。

家族の「食べさせたい」という思いだけで、食べさせることのないようにしてください。

 

まとめ

誤嚥性肺炎になったら、一時的には絶食になりますが、必ずしも口から食べられないわけではありません。

もし、肺炎の症状が落ち着き、本人に食べる意欲がみられるようであれば、主治医や看護師などに相談してみてもよいかもしれません。

主治医と話をする場合にはこちらの記事も合わせてご覧下さい

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もし嚥下の評価がされていない場合は、言語聴覚士などによる嚥下評価をしてもらうように依頼してみましょう。


 - 誤嚥, 誤嚥性肺炎