海馬(かいば)を鍛えて認知症を予防しよう。何歳からでもできる海馬を大きくする心得

   

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脳の神経細胞というのは、生まれた時が一番多くて、加齢とともにどんどん減っていきます。

ところが脳のある一部分だけは、いくつになっても脳神経細胞が新しく生まれます

もっというと、死ぬ脳神経細胞より生まれる脳神経細胞が多ければ、脳の体積が増える場合があります。

 

その脳の部分というのは、海馬(かいば)と言います。

 

みなさんは海馬という言葉は聞いたことがあるでしょうか?

海馬というのは脳の中のとても重要な部位になります。

なぜ、重要なのかというと、海馬というのは記憶を司る中枢だからです。

もし、海馬が何らかの障害でなくなってしまったり、機能しなくなった場合、生きていくこと自体がとても難しくなってしまいます。

アルツハイマー型認知症ではまず、この海馬の萎縮から症状が出始めるのでもの忘れが起こるのです。

 

その海馬は、日頃の脳の使い方次第で体積を増やすことが可能だということが分かってきました。

しかも、何歳になっても鍛えることは可能なのです。

ということは、将来起こりうる認知症を予防できる可能性も高まります。

 

この記事では、海馬にスポットを当て、海馬について徹底的に分かりやすくご説明したいと思います。

そして、どうしたら海馬の神経細胞を増やせるか、日頃からできる脳の使い方の心得をお伝えします。

 

 

海馬とは

位置

海馬は耳の内側、側頭葉と呼ばれるパートの内側部にあります。

長さは5㎝、直径1㎝、ちょうど小指くらいの大きさです。

形がタツノオトシゴに似ているので海馬と名付けられたのだそうです。

働き 

海馬の役割というのは、記憶の中枢です。

人が、目で見たり、耳で聞いたり、舌で味わったり、鼻で匂いを嗅いだり、そして皮膚を通して触れることによって入ってきた刺激はすべて海馬に届けられ統括されます。

海馬ではその入ってきた情報が、必要か不要かを判断し、必要なものだけを大脳の関連の部位のところへ届くよう回路を作って保存をします。

不要と判断したものは捨ててしまいます。

そして、保存しておいた情報が必要になった時、思い出す作業もしています。

もし海馬がなくなってしまうと新しいことを記憶することが出来なくなります。

新しく人に出会っても、覚えられないので、いつでも初対面です。

新しいことを学ぶことができません。いつでも初体験です。

極端なことを言うと、つまり今やっていることすら、すぐに分からなくなってしまうのです。

臨床で、海馬に障害を負ったかたのリハビリを担当したことがありますが、本当に生きていくことが大変です。

やっているそばから忘れてしまう。メモをとって忘れないようにするという習慣すら忘れてしまっていました。

その方は30代の若いパパで、小さい娘さんとの楽しい思い出が残らないことがとても悲しいと嘆いていました。

 

アルツハイマー型認知症との関係

アルツハイマー病は脳の中に老廃物であるアミロイドベータが貯まることが原因の一つです。そのアミロイドベータがまず最初に溜まるのが「海馬」です。

アルツハイマー型の認知症がもの忘れからはじまるのも、海馬の働きが悪くなることからおこります。

 

アルツハイマー型認知症についてはこちらの記事も合わせてお読みください

▶参考記事 アルツハイマー型認知症とは?原因と症状の変化、治療法、対応法について

 

タクシー運転手の海馬についての研究

イギリスのタクシーの運転手は、街中の全ての道を知っていないと試験に通らないそうです。

そんなタクシー運転手の海馬の大きさを研究した人がいました。

その結果、タクシー運転手とそうではない人の海馬の大きさを比べると、タクシー運転手の海馬の方が大きいことが分かりました。

また、タクシー運転手の中でも、勤続年数の長さに比例して海馬が大きいことがわかりました。

歳をとってもなお、海馬を大きくすることができるということが証明された研究です。

 

 

海馬は大きくする方法

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では、どうしたら海馬が大きくなるのでしょうか?

 

五感をフルに働かせる

視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感を通して入力される感覚は全て海馬に入り、海馬で必要かどうかの仕分けがなされます。

ということはこの五感をフルに活用するような刺激のある生活をすることが、海馬にたくさんの刺激を与えることになります。

 

新しいことに貪欲になる

今まで経験したことのない新しいことをやると、海馬から新しい神経回路ができます。

様々な経験を積み重ねることによって海馬が大きくなるので、挑戦したことのないことでも過去の経験を生かして上手くできるようになっていきます。

歳をとるごとに新しいことにチャレンジすることを躊躇しがちですが、いくつになっても自分から新しいことへの挑戦を常にすることが海馬を大きくすることにつながります。

また、型にはまった考え方に囚われず、常に新しい視点をもって、どうしたら面白くなるか、楽しくなるかを考えるようにすることも大事です。

失敗したり、どうにもならないことが起きたりしても、それにたいして対応しようとする姿勢が海馬を大きくします。

 

 

感情を豊かにする 

海馬の前方には、扁桃体と呼ばれるちょうどアーモンドくらいの大きさの部位があります。

海馬と扁桃体はお互いに影響し合っています。

扁桃体は感情を司る部位で、感情が大きく揺さぶられると、海馬にも大きな影響を与えます。

特に、「好き!」「楽しい!」「嬉しい!」という感情が起こると、扁桃体からドーパミンが放出され、海馬が活性化し記憶力が向上します。

好きなことは自然と覚えられるのは、このメカニズムがあるからです。

そういう意味では恋愛をすることや人を好きになることも、海馬を大きくするのに一役買うのかもしれませんね。

 

とにかく行動をはじめてみる

何事も自ら考えて、行動することも海馬を大きくします。

脳の中央部には側坐核という部位があります。

これは別名「やる気スイッチ」と言われています。

何かをやり始めると側坐核の「やる気スイッチ」が押され、海馬や前頭葉にやる気をおこすアセチルコリンが放出されます。

始める時には嫌々でも、やっていくうちにのめりこんでしまうという経験は誰にでもあるのではないでしょうか?

やる気スイッチを押すためには、まず自分から行動を起こすことが重要です。

 

空間的な移動

空間的に移動することも海馬に入る情報量を格段に増やします。

タクシー運転手の海馬が大きいという研究を紹介しましたが、タクシーの運転手は常に街中をタクシーで移動することによって、海馬が大きくなったものと考えられます。

実際に動く、移動するということが重要です。

行ったことのないところへ旅をするというのは、海馬を大きくするのにはとてもよいかもしれません。

 

繰り返す

海馬は入ってきた情報のふるい分けをする役割もあります。

全ての情報を脳内に保存できるわけではないので、生存のために必要な情報を優先的に保存し、その他の情報はほとんど捨てられてしまいます。

何かを身につけたい、覚えたいという場合には、繰り返し、繰り返し情報を入力することが必要です。

そうすることで海馬の神経回路も強くなります。

 

生活習慣の見直し

有酸素運動を日常的に行う

有酸素運動をすることによって、脳の栄養素が作られ、海馬を大きくするということが分かっています。

詳しくはこちらの記事をお読みください

▶参考記事 認知症は有酸素運動で予防できる~5つのすごい効果を知ったら運動したくなる!

 

睡眠をしっかりとる

眠っている間に、海馬はそれまでに入ってきた情報の整理整頓をしています。

しっかりと睡眠時間をとって、海馬の整理整頓の時間を作ることが重要です。

また、睡眠をとることで海馬の天敵であるストレスを解消できます。

詳しくはこちらの記事をお読みください

▶参考記事 認知症予防には質の良い睡眠が効果あり!睡眠負債は40代から返済しておこう

 

海馬を委縮させてしまうこと

逆に海馬を小さくしてしまうこともあります。

刺激のない生活

それまで元気はつらつだった高齢者の方が、骨折などでしばらく入院することになると、急に認知症が進むことがあります。

骨折で身動きが取れず、ずっと寝たきりの状態で新しい刺激が入りにくい環境が海馬を小さくさせてしまうのです。

 

テレビをだらだらとみてしまう

テレビでいろいろな情報を得ることができるから、刺激になるのでは?、と思うかもしれません。

テレビからの情報というのは、目と耳からしか情報が入ってきません。

体を動かすことなく、一日だらだらとテレビを見ることはあまりお勧めしません。

 

心理的ストレスを長期間受けること

ストレスは海馬に非常に影響を与えます。

大きな事故や災害などを負った方の海馬を調べると、小さくなっていたという研究結果もあります。

なかなか大きな心の傷を癒すことは難しいかもしれませんが、生活習慣から見直すことで、少しでも海馬への影響を減らしていくことが必要かもしれません。

 

まとめ

海馬はいくつになっても大きくできる、と知った時、私はとても希望を感じました。

歳をとれば、老化していくばかりと思っていました。

今までできていたことができなくなったり、忘れてしまったり、老化はなんて悲しいことなのだろうと思っていたのですが、自分次第で脳を衰えさせるどころか、大きくできるというのは、人生の先に明かりがともったように感じました。

海馬って素晴らしい。

脳や海馬のことを知れば知るほど、とても興味が湧き、これはぜひ皆さんに知って頂きたいと思って記事にしてみました。

みなさんが海馬を活性化させて、生き生きとくらしていけることを願っています。

 
 
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