「食べられない」判断基準は?

      2017/08/30

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言語聴覚士の仕事のひとつとして、摂食・嚥下機能の検査・評価をすることがあります。

その評価結果をもって、この患者さんが食べられるのか、食べられないのかを判断します。

ここでは言語聴覚士がどのように判断をしているのかご説明したいと思います。

 

ありとあらゆる視点から評価をしている

まず、基本となるのは、摂食・嚥下の5段階に沿って観察し、問題点を探します。

摂食・嚥下の5段階についてはこちらも合わせてお読みください

▶関連記事 嚥下(えんげ)を分かりやすく説明すると

でもそれだけではありません。

言語聴覚士は患者さんを実際に診る前に、ありとあらゆる情報を集めます。

  • 既往歴(今までかかったことのある病気)
  • 現病歴
  • 家族構成 (主たる介護者はだれなのか)
  • 現在の全身状態
  • 日常生活の自立度
  • 認知面   などなど 

その他、直接患者さんに尋ねたり、患者さんがお話しできない場合には、ご家族さんにお尋ねしたりします。

摂食・嚥下機能だけをみるのではなく、患者さんの全体像を見て評価をします。

 

「もう食べられない」というのは?

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例えば、

  • 全く嚥下反射が起こらない
  • 飲み込む機能が低下してしまい、誤嚥のリスクが高い
  • 全身状態が悪く、評価すらできない。
  • 食べる意欲がない

と判断された場合、その患者さんの1日の必要栄養量を口から食べることができないと判断します。

つまりこれが「もう食べられない」ということになります。

しかし1回の評価で判断するわけではなく、リハビリテーションが実施できそうであれば、実施し、時間をおいて(大抵1~2週間後に)再評価をします。

それでも、同じような評価結果となると、「もう食べられない」という判断になります。

口から食べることは難しいため、他の栄養摂取手段を考えなければならないということになります。

 

注意

ここで注意して頂きたいのですが、「もう食べられない」というのは、今の時点で「一日の必要栄養量が口から食べられない」という意味だということです。

なので今の時点では食べられないが、摂食・嚥下のリハビリをすることで改善し食べられるようになる可能性もある、という場合もあります。

ここは医者からの説明の時にしっかり確認してください。

残念ながら、

  • リハビリができる全身状態ではない
  • 認知症の影響でなかなかリハビリの効果が期待できない
  • リハビリすることで誤嚥のリスクを高めてしまう

という場合は、「食べる」ことは難しいと考えなければなりません。

 

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 - リハビリテーション