『血圧サージが危ない』正常血圧でも脳卒中のリスク?!

   

 

脳卒中が起こる原因としては高血圧や動脈硬化などがよく言われています。

しかし、私つばめが脳卒中後の患者さんをみて、時々不思議に思うことがありました。

 

この人、血圧が高い訳でもないのに、なぜ脳卒中になっているの?

しかも年齢が30代とか40代とか若いのに。

 

2017年10月29日に放送されたNHKスペシャル「血圧サージが危ない」を見て、もしかしたら、血圧サージが原因なのではないか、と思いました。

実際に番組内でも39歳の脳出血後の男性が出演されていましたが、その方も健康診断では問題なしと言われていたそうです。

健康診断で正常血圧と診断されていても、自分が気がつかないうちに血圧サージが起こっていたら、脳卒中になる可能性があるということです。

 

そこで、番組で放送された内容をもとに、もう一度血圧についてや、なぜ血圧サージが起こるのか、そして脳卒中を防ぐ方法などをご紹介したいと思います。

 

血圧とは

人の体は心臓からポンプ作用によって血液が押し出されて、血管を通じて血液が全身に回るようになっています。

この時に、押し出された血液がどのくらいの力で血管壁を押しているのかを数値化したもの血圧です。

 

高血圧の基準値

通常血圧を測る時には2つの数値が出ます。

収縮期血圧拡張期血圧と言います。

収縮期血圧は心臓が縮んで血液を送り出したときに血管壁にかかる圧力のことで、拡張期血圧は心臓が広がった時の血管壁にかかる圧力のことです。

日常では簡単に収縮期血圧の事を「上の血圧」、拡張期血圧の事を「下の血圧」と表現することも多いです。

 

高血圧診断の基準となる血圧は病院などで測る場合と、自宅で測る場合と若干数値が異なります。

 

<高血圧の診断の基準>

病院で測る場合 140/90mmHg以上

自宅で測る場合 135/85mmHg以上

 

高血圧がなぜ良くないのか?

血圧が高いということは、それだけ血管壁にかかる圧力が高いということです。

血管壁に負荷がかかる状態が長期間続くと、血管壁がもろくなります。

そして血管が破れやすくなります。

それが脳の中で起こると脳出血になります。

 

脳出血についてはこちらの記事も合わせてご覧ください

 

血圧サージとは

血圧は健康な人でも、活動やその時の状況によって多少は変動します。

健康診断では日中のある時点での血圧を測定して、それが基準値以下であれば「正常血圧」とみなされます。

しかし正常血圧と言われた人の中でも、一日のうち、とくに朝、一時的に血圧が異常に高くなって、急降下するということが起きているということが分かってきました。

この、通常の変動とはタイミング・大きさが異なる血圧の変動の事を、NHKスペシャルの番組内では「血圧サージ」と名付けて説明していました。

サージとは「大波」を意味するとのことです。

 

血圧サージの診断方法

NHKスペシャル『血圧サージが危ない』の番組ホームページ内に”血圧サージ”危険度チェックと言うのがあります。

 

まずはこちらで自分がどのくらいリスクがあるのか確認してみるとよいかもしれません。

しかし、一番良いのは番組でも紹介していましたが、自宅で毎朝、血圧を測ってみることだと思います。

135mmHg以上が続くようであれば、血圧サージが起こっている可能性が高いかもしれません。

 

血圧サージの原因

人の体は活動しているとき、例えば、運動をしたり、緊張したり、ストレスがかかった場合などに交感神経が働き、血圧が上がります。

この交感神経が過度に働きすぎる場合、血圧が異常に高くなってしまいます。

これが血圧の高波~血圧サージがおこるメカニズムです。

血圧サージが単発で起こるだけでは、特に影響はでませんが、この血圧サージが繰り返し何度も起こる状態であれば、血管壁へ過剰な負荷が繰り返しかかり、血管がもろくなる動脈硬化を引き起こし脳卒中の誘引となっていくのです。

正常血圧の方だけではなく、日頃から高血圧を指摘されている方も血圧サージが起こっている場合があり、その場合は脳卒中のリスクが、正常な血圧(血圧サージもない)の方の約4倍と番組内で紹介されていました。

また、番組内では脳卒中だけではなく、血圧サージが認知症のリスクも高める可能性があると指摘していました。

 

血圧サージの予防法

脳卒中や認知症の原因にもなってしまう血圧サージを防ぐためにはどうしたらよいのでしょうか。

NHKスペシャルでは2つの対策法が紹介されていました。

血圧を毎朝測る

1つ目は血圧を自宅で毎朝測り、自分の血圧の状態を知ることで、血圧を上げるような活動を避けたり、血圧を上げてしまうような要因が2つ以上重ならないように自分でコントロールできるようになります。

 

<血圧を上げてしまう要因>

日常生活の中の習慣

  • 運動をする 階段の上り下り
  • 力仕事をする
  • トイレで力む
  • くしゃみや咳
  • カフェイン(コーヒーなど)
  • 飲酒
  • 喫煙

 

環境の要因

  • 気温の急な変化(とくに寒くなる場合)
  • 床の冷たさ

 

精神面

  • 怒り
  • ストレス
  • プレッシャーのかかる出来事の前

 

血圧の高くなりやすい朝にこのような要因をできるだけ避けるようにすることでできるかぎり血圧サージが起こらないようにすることが大切です。

 

 

にぎる

高血圧を改善する方法として番組では「タオルグリップ法」が紹介されていました。

実際に血圧サージと疑われた方12名が4週間、この「タオルグリップ法」を試した結果、12名中10名が血圧サージの回数が減り、改善効果がみられたと番組内で紹介されていました。

この「タオルグリップ法」は家にあるフェイスタオルで誰でも簡単にできる方法なので、血圧が気になる方は試してみてもよいのではないかと思いました。

ただし、この「タオルグリップ法」だけに頼るのではなく、日頃の生活習慣や、上に挙げたような血圧を上げる要因を避けるような心掛けも重要だと思います。

この「タオルグリップ法」はやり方を間違えるとかえって血圧を上げてしまう可能性もあるので、NHKスペシャル『血圧サージが危ない』のページを必ずよく読んだうえで行ってください。

 

 

まとめ

2017年10月28日に放送されたNHKスペシャル『血圧サージが危ない』で放送された内容をもとに血圧、とくに高血圧についてや、血圧サージの原因、予防法をまとめました。

 

  • 血圧サージとは、あるタイミングで血圧が急激に上がり、急に下がるという変動を起こす状態のことを言います。
  • 健康診断で正常血圧と診断されていても、血圧サージが頻回に起こると、脳卒中の原因となったり、認知症の誘引となることがあります。
  • 血圧サージを予防するためには、自分の血圧を毎朝測るようにし、血圧を上げる要因を避けるようにします。

 

血圧というのは常に変動し、ちょっとした運動や活動で上がるのは身体の機能としては必要なことではあります。

でもそこに過剰な血圧の上昇・急降下が何度も起こることによって、脳卒中や認知症のリスクを高めてしまいます。

まずは家庭用の血圧計を手に入れて、血圧を測る習慣から始められてはいかがでしょうか?

 

 

詳しくはNHKスペシャル『血圧サージが危ない』のホームページもご覧ください。

 


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