ドラマ『大恋愛』まとめ~若年性アルツハイマー、MCI、家族の接し方等

2018年秋に放送されたTBS金曜ドラマ
『大恋愛~僕を忘れる君と』

 

若年性アルツハイマーが徐々に進行していく様子を
圧倒的な演技力で表現する戸田恵梨香さんと、
それを時にコミカルに、
時に真剣に支えるムロツヨシさんの「大恋愛」に
毎回号泣する人もいたとか。

 

この記事ではドラマのストーリーに沿って、
若年性アルツハイマーについてまとめました。

ドラマをご覧になっていた方は、
ストーリーを振り返りながら、
若年性アルツハイマーについて
学んでいただくのも良し。

ドラマは見ていないけれど…という方にとっても、
若年性アルツハイマーについて
ぜひ知っておいて頂きたいことを
できるだけ分かりやすくまとめています。

 

ドラマ概要

TBS金曜ドラマ『大恋愛~僕を忘れる君と』
2018年10月12日~12月14日 夜10時~放送。
全10話。

 

公式ホームページはこちら 
http://www.tbs.co.jp/dairenai_tbs/
 
ノベライズ本も出ています。


Amazonのリンクが開きます。

登場人物

北澤 尚(戸田恵梨香)…産婦人科医。若年性アルツハイマーになる。
間宮真司(ムロツヨシ)…元小説家。尚と出会い再び小説を書くようになる。
 
井原侑一(松岡昌宏)…アルツハイマー病を研究する医師。尚の婚約者。
 
木村明男(富澤たけし)…真司のアルバイト先の同僚
小川翔太(杉野遥亮)…真司のアルバイト先の同僚
 
北澤 薫(草刈民代)…尚の母。産婦人科医。
 
松尾公平(小池徹平)…若年性アルツハイマーの患者。
 
水野明美(木南晴夏)…真司を担当する編集者
 
 
 

ストーリー

北澤尚(戸田恵梨香)34歳。母・薫(草刈民代)が院長を務めるレディースクリニックの医師として、忙しく働きつつも、充実した日々を送っていた。
雷が落ちたような恋をしたことはないけれど、理想の条件にぴったり当てはまる年上の医師・井原侑市(松岡昌宏)とお見合いをして、婚約。プライベートも順風満帆だ。
しかし…。
結婚式まであと1カ月と迫ったある日。
尚は元小説家で引越しのアルバイトをする無愛想な男・間宮真司(ムロツヨシ)と運命的な出会いをする。
婚約中の医師と、引越し屋のアルバイト。一見、不釣合いな二人に見えた。
だが、真司こそが尚の追い求めていた人だった…

 

 
 
 
 

若年性アルツハイマーについて

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このドラマの中では、戸田恵梨香演じる北澤尚という女性が、若年性アルツハイマーになります。
若年性アルツハイマーの前段階MCI(軽度認知障害…のちほど詳しく説明します)と診断されるのが34歳。

 

アルツハイマー病というと、高齢者がなる病気というイメージがあります。
ドラマの中だけではなく実際にも30代でアルツハイマーになることがあるのでしょうか?

 

こちらの記事では、若年性アルツハイマー病とその予防法について紹介しています。
 
 

アルツハイマー病の初期症状について

第1話で尚にみられた初期症状についてまとめた記事がこちらです。
 

アルツハイマー病でみられるもの忘れは、単なるもの忘れとは言い難い「普通じゃないもの忘れ」が特徴となります。

 

早期発見のために

尚は偶然、交通事故に遭い、そこで撮られたMRI画像をアルツハイマー病の専門医である侑一(この時はまだ尚の婚約者)が通りかかりに見たことで、アルツハイマー病の前段階であるMCI(軽度認知障害)の疑いがかけられます。

 

そこで、認知症の検査をすることになります。その検査の中で先に覚えた3つの単語を思い出す問題があり、どうしてもあと一つが思い出せませんでした。

テレビをご覧になっていた方の中でも、もしかしたら思い出せなかったという方がいるかもしれません。

一度こちらの記事をご覧頂き、心当たりのある症状がないか確認してみることをオススメします。

まだアルツハイマー病に移行する前のMCIの段階で発見できれば、生活習慣を見直し、適切な対応をすることで認知症に移行することを防いだり、進行を遅らせることが可能です。

ドラマの中では尚には使うことができませんでしたが、早期であれば、認知症の治験を受けることができるかもしれません。

 
 

MCI(軽度認知障害とは?)

尚は精密検査の結果、アルツハイマー型認知症の前段階MCIと診断されます。
 
MCIとはMild Cognitive Inpairmentの頭文字をつなげたものです。
軽度認知障害と訳され、認知症の前段階の状態、つまり健常者と認知症者の中間の段階の状態の事を言います。

 

こちらの記事にはMCIについて詳しく書きました。

 

認知症に進行させないためには

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生活習慣の見直し

ドラマの中で、尚の主治医となった侑一のアドバイスは、適度な運動、バランスの良い食事、睡眠の3つを見直すこと。
尚はそれを聞いて、「普通の健康法じゃない!」と怒っていましたが、そんな基本的な生活習慣から見直すことがとても大切です。

 

このブログでも運動、食事、睡眠についてそれぞれ詳しく紹介しています。
 
 
 

社会的な役割を持つ

尚は産婦人科医。
MCIと診断されてからは、医師として患者さんを診ることはしませんでした。
しかし主治医である侑一は、これまでの医師としての経験やMCI患者としての思いを若い研修医たちに伝える場を尚に与えました。
 
尚の母親も真司も心配しましたが、病気の進行を抑えるためにも、尚自身がやれることをやった方がよいという判断でした。何より尚自身がやってみよう!という気持ちになっていました。
 

職種によっては、MCI、アルツハイマー病だと仕事を続けることは難しい場合があるかもしれません。
しかし、若年性アルツハイマーの方でも、職場や家族の理解があって仕事を続けている人もいます。
若年性アルツハイマーの場合は、働き盛りの年齢であることが多く、経済的なことを考えても、仕事は続けた方がよいと考えられています。

 

ドラマの中盤に尚は、アルツハイマー病に進行したと診断された段階で、真司との子どもを産むことを決心します。

産んだ子どものことを忘れてしまう。
責任もって育てることができない。

 

ドラマの中でも葛藤する様子が描かれていました。
そんな現実を受け入れた上での妊娠、出産、子育て。

仕事、子育て、共に責任が伴います。
アルツハイマー病という病気によって、それを責任もって行うことが難しくなります。

だからといって、何もかもできない、
というわけではありません。
周囲の理解や手助けによって
できることもあります。

 

認知症と診断されると、今まで当たり前に出来ていたことが徐々にできなくなり、自信を失っていきます。ですが、社会的な役割をできるだけ担うことで、認知症であっても世の中の役に立つ存在であるという自信を持ちつづけることができます。

また人から喜ばれたり、感謝されることで脳の活性化を促し、認知症を予防したり、進行を防ぐことにつながると考えられています。

 
ドラマのなかでも侑一は、社会とのつながりをもつことを尚に薦めていました。
 
認知症者が社会とのつながりを持ち続けるためには、もっと世間が認知症者に対する理解を深める必要があるのかもしれません。
 
 
こちらは高齢者の認知症者の例ですが、ホールで食事を運ぶ従業員がみな認知症というレストランのお話です。
こんなふうに認知症の方をありのままに理解し、その方らしく働ける場が増えるといいなと思います。
注文をまちがえる料理店
 
 
 
 

家族の支え・周囲の支え

運命の相手真司と結婚し、男の子を授かった尚。
幸せいっぱいの家族ではあるものの、時間は残酷なもので、尚のアルツハイマー病は徐々に進行していきます。
 
病気が進行していく本人もつらいですが、徐々に病気が進行していくパートナーを見守る家族の負担も相当なものです。
 
一番大切なことは、
その人自身を信じてあげること。
 
認知症の家族に対して、できることとやってはいけないことについてこちらの記事にまとめました。
 
尚の病状が進行していく中で、それを支える真司も苦しみます。
 
愛する人がどんどん忘れていってしまうのを目の当たりにして、分かってはいるつもりでも、時に尚に対して声を荒げてしまうシーンが何度もありました。
 
ドラマの中で救いだったのは、周囲の理解があったこと。
 
尚の母親や主治医の侑一(尚の母親と結婚し義理の父親となるのですが…)、引っ越し屋で働いていた時の同僚や、真司の担当編集者…これらの人たちが尚がアルツハイマー病であることを理解し、2人を支える場面が多く描かれていました。
 
2人で抱え込んでしまうと、お互いに負担が大きくなるため、できるだけ多くの人に支えてもらえるといいと思います。
 
尚は結婚式の際、参列者に「自分はMCIであり、いずれアルツハイマー病になる」ということをカミングアウトしました。
 
親しい友人に自分がアルツハイマーだと打ち明けるということはものすごく勇気がいることだと思いますが、打ち明けたからこそ後々周囲の協力を得やすかったのではないかと思います。
 
 

まとめ

認知症についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もお読みください。
 
 
実際に認知症の方と接する仕事をしているつばめは、世間一般の方の認知症に対する理解はまだまだだと感じています。
 
誤解もあるように思います。
 
こうして、ドラマに若年性アルツハイマーが取り上げられることによって、認知症について正しい理解が広がり、認知症者にとっても、それを介護する家族にとっても、生きやすい世の中になるといいなぁと思います。
 
そして、認知症はできるだけ早くから生活習慣に気をつけて、自分で予防していく病気です。
 
このドラマを見て、少しでも初期症状のような症状があるようであれば、できるだけ早目に受診することをオススメします。

 

 

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