ドラマ【大恋愛】はあり得ない。若年性アルツハイマー病を早期発見するには?

2018年秋ドラマとして放送されている【大恋愛~僕を忘れる君と】

第2話では主人公尚(なお)が若年性アルツハイマー病の前段階、軽度認知障害(MCI)と診断されました。

 

でも、実際の医療現場では、ドラマのようにアルツハイマー病が見つかり、診断されることはまずありません。

なかなか早期発見ができないのが現実です。

でも、ドラマの中で侑市が言っていたように、認知症はその前段階である軽度認知障害の状態であれば、適切な予防策をとることで認知症に進行するのを防いだり、発症を遅らせたりすることは可能です。

そのためにも、早期発見が大事なのですが、現実にはとても難しいところがあります。

どうして、早期発見ができないのか、早期発見をするにはどうしたらよいのか、このブログではお伝えしたいと思います。

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ドラマ第2話のあらすじ

真司(ムロツヨシ)のアパートへ急ぐ途中、交通事故に遭ってしまった尚(戸田恵梨香)。病院へ運ばれ検査するも、幸い大きなケガはなかった。だが、偶然、尚のMRIを目にした侑市(松岡昌宏)は、尚の脳に軽度認知症障害の兆候を感じ取っていた・・・。

交通事故に遭ったことなど気にしていない様子の尚が、真司と一緒にアパートで過ごしていると、侑市から連絡が入り会う約束をする。結婚を自分勝手に破談にしてしまったことに負い目を感じていた尚だったが、侑市がまさか自分の脳に起こっている異変に気付いたとは思ってもいなかった。
翌日、婚約解消の話を進めるつもりで侑市に会った尚は、軽度認知症障害の疑いがあると聞き、簡単な“物忘れ検査”を受けることに。
一方、尚の母・薫(草刈民代)は一人で真司のアパートを訪ねていた。そして「娘と別れてほしい」と真司に手切れ金の入った封筒を手渡し…。

引用元 http://www.tbs.co.jp/dairenai_tbs/

やっぱりドラマ

主人公尚(なお)が軽度認知障害と診断されるまでを復習してみます。

日常生活の中でちょっと普通とは違うもの忘れが度々発生する(第1話)

交通事故に遭い頭をぶつける

救急搬送された病院でMRI撮影(事故による影響はないと診断される)

そのMRI画像を通りかかったアルツハイマー病の専門医(尚の元婚約者)が通りがかりに診て、軽度認知障害の疑いをかける

そのMRI画像が尚のものと知る。「嘘だろ…」

翌日、尚を診察。もの忘れの検査を実施
もの忘れの症状あり、一部脳血流が悪いところがあると分かる
  →軽度認知障害(MCI)の疑い

精密検査のため入院(アミロイドPET、脳波、 SPECT、 睡眠検査)

検査の結果、軽度認知障害(MCI) アルツハイマーの前段階と診断される

 

交通事故に遭ったのも偶然ですし、撮影されたMRI画像がアルツハイマー病の専門医の目に留まったのも偶然です。

しかも、軽度認知障害の場合は、MRI画像には所見があらわれず、分からないことがあります。

アルツハイマー病の研究をしてきた医師がたまたま見たからこそ、軽度認知障害と分かる所見だったということも考えると、ますます現実味はありません。

もちろん100%ないとは言い切れないですが、なかなかこういうパターンで若年性アルツハイマーが見つかることはないと思います。

このパターンはドラマだからこそ、と思っていただいた方がよいと思います。

 

若年性アルツハイマー病についてはこちらの記事もご覧ください。

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なぜ、若年性アルツハイマーは早期発見が難しい?

高齢者のアルツハイマーも早期発見は難しいですが、ここでは若年性ならではの問題について取り上げたいと思います。

若いがゆえに

もの忘れがあったとしても、本人も家族も、時には医者も、年齢が若いので認知症と結びつけて考えません。

うつ病と間違えられて診断されることも多いようです。

 

他の理由でごまかしてしまう

症状が常にあるわけではなく、「時々」。疲れているから、など他の理由をつけ、問題視しない傾向にあるようです。

若年性認知症の発症年齢の平均は51歳。

一番働き盛りで忙しく、「大した症状ではない」もの忘れのためにわざわざ病院に行くことをしないのではないかと思います。

その結果、日常生活に困るようになるまで受診するのが遅れ、結果的に早期発見ができないというパターンが多いです。

 

 

早期発見の重要性

アルツハイマー病をはじめとする認知症には前段階があります。

その状態を軽度認知障害(MCI)と呼びます。

軽度認知障害とは、健常者と認知症の中間の状態です。

この段階で、生活習慣を見直し、適切な対応をすることで認知症に移行することを防いだり、発症を遅らせることが可能です。

 

こちらの記事もご参照ください。


 

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早期発見するには

若年性アルツハイマーの方の手記を読むと、そのほとんどの方が「普通とはちょっと違うもの忘れ」が病気に気づくきっかけになったと言っています。

 

 

米国アルツハイマー協会では注意すべき10のポイントを挙げています。

参考:https://www.alz.org/asian/signs/10_warning_signs.asp?nL=JA&dL=JA

 

このポイントに照らし合わせて、どのように普通とはちょっと違う症状があらわれるか、みていきましょう。

 1 日常生活で問題が起こるレベルの記憶障害がある

  • 仕事上の約束や友人との約束をすっかり忘れてしまう
  • 以前買ったことを忘れて、同じものをまた買ってしまう
  • いつも一緒に働いている同僚が分からない
  • 忘れたことを忘れてしまう

 2 計画を立てたり、仕事、日常生活上の問題を解決することができなくなる

  • 料理の段どりが分からなくなる
  • 計算問題ができなくなる

 3 慣れて出来るはずの作業ができなくなる

  • 今まで普通にできていたテレビの録画の方法が分からなくなる 
  • 電子レンジの使い方が分からなくなる

 4 時間や場所などがわからなくなりパニックになる(見当識障害)

  • 道を歩いていて、今どこにいるのか分からなくなる
  • 目的地にたどり着くことができない

ドラマの第1話で尚が実際に場所が分からなくなって混乱するシーンがありましたね。

 5 視覚による判断、空間認識ができなくなる

  • 車をぶつけるようになる

 6 スムーズに話したり、書いたりできない

  • ことばを思い出せない
  • 同じ話を繰り返す
  • 同じ話をしていることに気が付かない

 7 物を置き忘れ、そのことを思い出せない

  • 鍵、財布などの大切なものを置き忘れる

  • さらにひどくなると盗まれたと思い込んでしまう

 8 判断力が低下する

  • 人の話を理解することができなくなる
  • 信号無視をする

 9 仕事や社交の場・趣味を避けるようになる

  • 今まで好き好んでやっていた趣味の活動にも興味を持たなくなる
  • オシャレや身だしなみに気を使わなくなる。
  • 他人に興味を持たない

 10 気分や人格に変化が生じる

  • 怒りっぽくなる
  • 必要以上に不安がる
  • 相手の気持ちが読み取れない

 

このような症状が人によって様々な形で現れます。
全部出るわけではありません。 

もし、このような症状に心当たりがあるようなら、早めに専門医に受診することをおすすめします。

 

どの診療科に受診したらいいの?

脳神経外科や神経内科、精神科、心療内科など、病院によって対応する診療科が違う可能性があります。

予め受診する予定の病院に問い合わせてから出かけるのをお勧めします。

もし、かかりつけ医がいるのであれば、その先生に一度相談すると紹介してくれるかもしれません。

 

 

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一番大切なこと

ドラマの中で、アルツハイマー病の前段階である軽度認知障害(MCI)が発見されるプロセスは、実際に医療現場、認知症の方と接する仕事をしている私から見ると、「ありえない」と思ってしまいます。

でも、第2話ではとても大切なことも描かれているな、と感じました。

それは、周囲の人の理解

同じ医師でもある尚の母親のセリフに、

「どんな状態になっても、私の大事な尚ちゃんには変わりはないから」

という言葉がありました。

アルツハイマーになるかもしれない、ましてやこの母子は医師であり、医学的知識がある分、これから起こることにものすごく怖さや不安を持っているはずです。

自分が自分じゃなくなっていく怖さを抱えた尚にとって、この言葉は本当に救われたのではないかと思います。

そして、第2話の最後の真司のセリフも素敵でした。

「俺は尚と一緒にいたいんだ!」

尚の母親とは違い、真司の場合は今後どんなことが起こってくるのかは全く分かっていないので、少し絵空事のようにも聞こえなくもないですが、尚のすべてを受け入れる言葉は尚にとってはどれほど心強いものだろうかと思います。

 

認知症、その前段階である軽度認知障害の方にとって必要なのは、周りの方の理解とサポート。

実はこれがしっかりあることで、病気の進行も抑えられると考えられています。

周囲の方のサポートの仕方についても、今後、記事にまとめていきたいと思います。

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