家族の認知症が心配!対処法~家族だからこそできること・やってはいけないこと

最近、うちの父の様子がおかしくて、
心配して病院に連れていったら、
認知症の初期の状態と言われた…
ショックで何も手につかない…
何かしてあげたいけれど、
何をしてあげたらいいのだろう?
隣のおじいさんは
よく迷子になって困らせていたけれど、
うちの母親もそうなってしまうのだろうか
これからどうなってしまうのだろう?
まいったなぁ。
大切な家族が認知症と診断された時、
ぎゅっと胸をわしづかみにされたようなショックと、認知症という病への恐怖、将来への不安…いろいろな気持ちが次から次へと浮かんできて、気がつけばずっとそのことが頭から離れなくなるのではないでしょうか。
何か家族のためにできることはないか?
認知症を治す方法はないか?
必死になって情報を集めている中で、このブログにたどり着いた方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、認知症の家族が心配で心配でたまらないあなたのために、
  • 絶対にしてはいけないこと
  • あなただからこそできること
この2点をお伝えしたいと思います。
私は言語聴覚士としてこれまでたくさんの認知症の方に接してきました。
常に数名の認知症の方と接しています。
一言で認知症といっても、一人として全く同じ症状の方はいません。
私がお伝えすることが、あなたのご家族に当てはまるかどうかは分かりません。
一つの例としてお読みいただき、実際に行動してみて頂けたらと思います。

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認知症の家族に絶対してはいけないこと

認知症は現在のところ特効薬は見つかっていません。
つまり、一度認知症になってしまうと、何もしなければ悪くなっていく一方です。
特効薬は見つかっていませんが、認知症を予防したり、進行を遅らせる方法についてはかなり研究が進んでいます。
このブログでも認知症予防について多くの記事を書いています。
じゃあ、
これらの認知症予防の方法を全部やらせれば、
進行を送らせられるんだな。
よし、今日からMIND(マインド)食を
食べさせよう!
毎日、運動させなければ。
体操教室にも通わせようかな。
明日、本屋へ行って脳トレの計算ドリルでも
探してくるか。
そんなふうに思うかもしれません。
もちろん、それをやることも効果的です。
でも、こんな状況もよく聞きます。
少しでも認知症が進行しないようにと思って、
買ってきた脳トレドリルだけど、
本人が全くやろうとしない。
本人のためを思って買ってきたのに…
これ以上認知症がひどくなったら
どうするんだ!
腹が立つ気持ちも、本当によく分かります。
少しでも認知症が進まないようにと心配して、家族のことを大切に思っての行動なのでなおさらですよね。
ただ、認知症の方にも自分の意思があります
やりたくないことは、たとえ認知症予防になるとしてもやりたくないのです。
もしくは、自分でもやってはみたけれど難しくてできなかったのかもしれません。
やりたくないことやできないことを無理にやることはストレスになります。
ストレスはさらに海馬を萎縮させてしまいます。

海馬とは

脳の中にある記憶の中枢。
アルツハイマー病などは海馬が委縮することから始まります。
さらに、認知症の方にしてみれば、無理やり押しつけられて、やらずにいたことで怒られてしまうのです。なんで怒られたのかは忘れてしまっても、怒られたという感情は残りやすいのです。
自分のことを理解せず怒る人の事は信じられなくなってしまいます。
それが一番信用していたい家族だった場合とても不安を感じます。
もの忘れや判断力の低下から認知症の症状が始まりますが、進行するにつれて、行動・心理症状(BPSD)といって徘徊や、暴言・暴力、不穏、物盗られ妄想などの症状が出てきます。
これらの症状はは不安から引き起こされる症状とも考えられています。
つまり、家族が信じられないと不安を感じるようになると、一層認知症を進行させてしまう恐れがあるのです。
本人が嫌がるのに、認知症予防にいいからといって無理やり押し付けるのはやめるようにしましょう。
もちろん、本人が意欲的に認知症予防に取り組む場合は、応援してあげてください。
一生懸命取り組んでもできない場合もあるかもしれません。
そんな時はできなかったことを責めたり、ましてや怒ったりしないでくださいね。
本人はこちらが思っている以上にショックを受ける場合があります。
少しレベルを下げたり、負荷を軽くするなど、無理なくできるように調整してあげるといいですね。
このように、認知症予防に良いと思っていろいろやらせてみることが、かえってストレスになり認知症を進行させてしまうこともあるということを理解して頂けたでしょうか?
では、家族だからこそできることは何なのか考えていきたいと思います。
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認知症の家族に対してあなたができること

あなたは家族にとって大切な存在です。
そんなあなただからこそ、できることがあります。
それは認知症になったとしても、
人として尊敬すること。
そして、どんな状態になっても
あなただけは信じてあげること。
認知症になると、どんどん忘れていくし、判断力も失われて行きます。
当たり前にできていたことができなくなってしまうことに気づいたとき、不安になります。
そして人として信頼されなくなってしまうということで、自分に自信がなくなっていきます。
でも、もの忘れはあっても、ちょっと間違ったことをしてもその人には変わりはありません。
どうか、変わらずに接してください。信じてあげてください。
実際に日々認知症の方と接しているので、これが言うほど簡単でないことは承知の上で言っています。
つばめは、仕事だからできることなのかもしれません。
正直言うと、認知症の患者さんに対して本当に堪忍袋の緒が切れそうになることもしばしばあります。
それでもこんな患者さんに出会うこともあるのです。
ここで私の体験談を3つお伝えします。
いつもニコニコ笑顔の80歳のAさん(女性)
ご飯を食べたばかりなのに、「私、ご飯をまだ食べていないの」と泣きそうな顔で訴えます。ふらふら、ふらふら病棟内を歩き回るけれど、自分の部屋の場所が分からなくなり迷子になります。
そんな記憶障害がでているAさんですが、リハビリを担当するつばめの顔を見ると毎回、「よく来てくれた。会いたかった」と抱きついてきます。つばめのことは覚えていたようです。都合で1週間ほど会えなかったときには、「ずっと会えなくて寂しかった」といって涙を流され、逆にビックリしました。
でも、名前は覚えられませんでしたし、リハビリということを全く理解されていませんでした。数秒前に話した内容を忘れて、同じ話を何度も、何度も繰り返しされましたが、否定せずあいづちを打ちながら話をお聞きしました。私の事はよく会いにきてくれる優しい友人だと思っていたようです。「あんたといると、嬉しい」といつもニコニコ顔でおっしゃっていたのが忘れられません。
言葉がしゃべりにくいBさん(男性)
数年前に認知症と診断され、今回は軽い脳卒中で入院。その際にリハビリを担当しました。
もの忘れもひどかったのですが、ことばのリハビリはとても一生懸命取り組まれ、家族もケアマネージャーさんも驚くほど回復されました。
その結果、自宅への退院が無事決まりました。
リハビリ最後の日、「退院おめでとうございます。どうかお元気でお過ごしください」とつばめがあいさつすると、顔を真っ赤にしながら、たどたどしくも「ありがとうございました。先生もお元気で」と笑顔で言ってくださいました。なかなか言葉で伝えることが難しかったBさんが、心をこめて一生懸命ことばを絞りだしてくれたことが本当に嬉しく、涙が出そうになりました。
脳卒中で身体が不自由になり寝たきりとなっていたCさん(女性)
例えると、意地悪ばあさんという表現がぴったりのいつも不機嫌そうな表情の方でした。
リハビリするために起きてくださいといっても、いつも「嫌だ」の一言。
気に入らないことにはそっぽを向いてしまいます。
それでもおしゃべりは好きなようで、リハビリのたびにいろいろお話を聞かせてくれました。ただ、後遺症のため、しゃべっていることは何を言っているのかわからないような状態。こちらが理解できたのは30%くらいでしたが、つばめは常に話されていることを理解しようと心掛けて接していました。
施設入所が明日に決まり、「今日が最後のリハビリです」と伝えた日のことでした。
これまでリハビリでは、絶対に体を起こすことがなかったCさんは、自分から「起こしてくれ」と言ったのです。そこで体を支えて起こすと、そのままつばめの腕に寄りかかり、「嫌だ、嫌だ、別れたくない」「あんただけは分かってくれた」と病棟中に響き渡るような大声で泣き叫び始めました。余りの大声に看護師さんもびっくりして駆けつけてくる始末。
この時は、本当に戸惑いましたが、今でもこのCさんのことを思い出すたびにじーんと胸が温かくなります。
ここで紹介した3名はみな認知症と診断されている方です。
認知症は「人間らしさを失ってしまう病気」とも表現されることがありますが、実際にはこんな人の温かさを感じるような経験もたくさんさせてもらっています。
認知症であっても、こちらの思いは伝わるし、相手も受け取ってくださるし、時にはこんな風にこちらに返してくれることもあるのです。
私がしていることは「人として敬う」「礼儀を忘れないようにする」ことだけ。
患者さんのことを100%理解するということは不可能ですが、できるかぎり理解しようという姿勢でいます。
その結果、私の事を信頼してくれ、安心してリハビリを受けてくれるようなのです。
だからこそ、このように「お返し」をしてくれたのではないかと私は考えています。
認知症の方と接していると、「想定外」「常識外」のことが多発するので、なかなか難しいことだということは承知の上で言っています。
なかなか心を開いてくださらない患者さんもいます。
でも、相手を信じると、認知症であっても相手も私のことを信じてくれます。
心を開いてくれます。
認知症だからと言って、すべての人を忘れるわけではありません。
信頼できる人のことは覚えていられる可能性が高いと、臨床上感じています。
信頼できる人がいれば、心が安らぎます。
それだけでも認知症の進行度合いが変わってきます。
認知症とわかってしまうと、どうしても「何もできない人」と無意識に思ってしまい、上から目線で命令してしまう方が多いです。
子供あつかいしてしまう方もいます。
もちろんできないことも増えてしまうので、それは致し方ない面もあります。
でも、認知症があってどんな状態になってもその人の本質的な部分は変わりません。
家族であることも変わりません。
中には、家族に対して以前からの、不満、恨み、怒りなどの感情を持っている方もいるでしょう。
急に認知症になったからといって、人として敬え、信じろと言われても、そんなに簡単に気持ちが切り替えられるわけではないかもしれません。
そうでなくても、家族には素直になれない人も多いでしょう。
難しいことは承知の上で言っています。
脳トレドリルを買ってくるよりも、まずは今までと変わらない態度で接してあげてください。
何かしてあげようというより、まず信じてあげてください。
こちらの態度が変わると、意外と本人から素直に脳トレドリルに取り組むようになるかもしれません。
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あなた自身は元気ですか?

家族が認知症になると、自分のことはさておき家族のことばかり気にかけてしまう方も多いです。
認知症の家族の心配をするのは、当然のことです。
でも、心配をしすぎて、自分の健康を損なってはいけません。
まずは自分が元気になりましょう。
あなたが元気がないと、家族が逆に心配します。
先ほどもお伝えしたように、心配や不安は、海馬を余計に萎縮させてしまいます。
余計な心配をかけないように、まずは自分が元気になりましょう。
こちらの認知症予防メール講座では、今から認知症予防を始め、あなた自身が元気に生きるヒントを余すところなくお伝えしています。
さらに、この講座で学んだ知識を使って、あなた自身が認知症の家族に何ができるかが考えられるようになります。
あなた自身が今すぐ認知症予防に取り組むことは、決して早すぎることはありません。
むしろ、家族と一緒に認知症予防に取り組むことができ一石二鳥にも三鳥にもなる可能性があります。

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まとめ

  • 家族が認知症と診断され心配でたまらない人が、家族のためにやってはいけないこと是非やって頂きたいことをまとめました。
  • 認知症の進行を遅らせたり、予防する方法はたくさんありますが、無理やり本人にやらせることやめましょう。
  • 本人が意欲的に取り組むのであれば、是非応援してあげてください。もしできなかったり失敗しても責めたりせず、少し内容のレベルを下げたり、負担を軽くするように調整してあげてください。
  • たとえ認知症と診断されたとしても、その人の本質的な部分は変わりません。人としてこれまで以上に敬い、どんなことがあっても信じてあげてください。1人でも自分を信じてくれる家族がいると思うだけで安心されると思います。
  • 家族のことを心配するあまり、自分のことをなおざりにしてしまう方もいます。認知症の家族に余計な心配や不安をかけさせないためにも、自分自身がまず元気になりましょう。

 

     

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