脳卒中後の構音障害とは?嚥下リハビリへの影響と改善へのキーポイント

      2017/08/30

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脳卒中(脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血)で嚥下障害になった場合、ほかの後遺症も合わせもつ場合があります。

その場合は、患者さんに出ている後遺症すべてについて対応していく必要があります。

ここでは「しゃべりにくさ」の障害である構音(こうおん)障害について説明します。

また、嚥下障害にはどう影響するのか、そして構音障害の改善のキーポイントもお伝えします。

 

 

構音障害とは

「構音(こうおん)」は、ほぼ「発音」と同じ意味に考えてよいと思います。

患者さんはよく「呂律(ろれつ)が回らない」「しゃべりにくい」と表現します。

これは舌や口唇、軟口蓋などの運動神経が障害されることによって、動かしにくくなり、発音しにくくなる障害です。

専門的には、子どもの発達期に発音の遅れとしてみられる機能性構音障害とは区別して、運動障害性構音障害とも呼ばれます。

右半球の脳損傷で左側に、左半球の脳損傷で右側に麻痺が出ます。

これは、手足の片麻痺と同じです。

再発で1度目右側、2度目左側だと、重篤な構音障害が出て、相手ほどんど聞き取れないような話し方になることがあります。

 

 

嚥下障害への影響

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構音障害は舌や口唇、軟口蓋の麻痺がある状態なので、食べるときにも大きな影響を受けます。

発音がうまくできていない時には、食べることや飲み込むことも難しくなります。

摂食・嚥下は5段階に分けて考えると分かりやすいです。

  1. 先行期

  2. 準備期

  3. 口腔期

  4. 咽頭期

  5. 食道期

このうち、構音障害のある方が問題となるのが、2.準備期と、3.口腔期になります。

 

口唇をしっかり閉じることができないために、飲み物を口に含んだときに麻痺のある方の口角から漏れることがあります。

また、咀嚼している間に、食べ物をぼろぼろとこぼすこともあります。

舌がうまく動かせないので、頬と歯茎の間に食べ物が残ってしまっても舌で取り除くことができません。

舌の運動障害が重いと、食べ物をのどまで送り込むことも難しくなります。

  準備期と口腔期についてはこちらの記事も合わせてお読みください

▶関連記事 摂食・嚥下のメカニズム2 準備期と口腔期の問題点とその対処法

 

構音障害のリハビリ

構音障害の重症度に合わせて、次のようなリハビリを行います。

  • 口の体操(ほほ、口唇、舌)

  • 発声練習

  • 発音の練習

  • ブローイング

 

構音障害のリハビリを効果的に行うには

しゃべりにくさがあると、話すことが億劫に感じてしまったり、人と話す自信をなくしたりするため、人と会話することを避けてしまう方もおられます。

もちろん、上に書かれたようなリハビリを一生懸命やるのも大切です。

でも、もっといいリハビリは人と会話をすることです。

しゃべることが一番のリハビリとなります。

もし、家族が構音障害でしゃべりにくくなった、という場合にはできるだけお話し相手になってあげてください

発音がうまくできていなくても、話している内容が聞き取れたならば、無理に直させなくても大丈夫です。

「おしゃべりをする」ということに自信をもっていただき、どんどんしゃべって頂くことが構音障害回復のキーポイントです。

 

 

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