

最近、血圧が高くてね、医者に薬をもらっているんだけど。
これはずっと飲まなくちゃいけないものなのかな。
これはずっと飲まなくちゃいけないものなのかな。

血圧の薬を飲むとボーっとするような気がするのよね。

薬を飲み続けることも心配だけれど、
薬を辞めちゃって、突然死するのも怖いな。
高血圧の患者数は、平成26年の調査で1010万8,000人。
数ある疾患の中でもダントツの1位です。
高血圧の薬は日本で一番売れているのだそうです。
高血圧を放置すれば、脳出血や心筋梗塞など重篤な病気を引き起こす可能性もあり、医師の勧められるまま薬を飲んでいる人も多いと思います。
でも、薬だけではなく、自分の生活習慣を見直し、改善することで血圧を下げる努力をすることも大切です。
この記事では、なぜ高血圧になるのか、血圧を下げる薬のメリット・デメリット、そして薬を使わずに血圧を下げる方法について紹介したいと思います。
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血圧とは?
血液は心臓のポンプ作用によって押し出され、血管を通じて全身をめぐり再び心臓に帰ってきます。
この時、心臓から押し出された血液が、どのくらいの力で血管壁を押してているのかを計測したものが血圧です。

血圧はよく「上の血圧」、「下の血圧」と表現されます。
上の血圧=収縮期血圧
…心臓が縮んで血液を押し出すときに血管壁にかかっている圧力
下の血圧=拡張期血圧
…一度縮んだ心臓がもとに戻ったときに血管壁にかかっている圧力
なぜ血圧が上がるのか?
血液は上は脳、下は足先の身体の隅々まで、全身に酸素や栄養を運ぶ役割を果たします。
その血液を「血圧」という力で流しています。
血圧が上がるのは、血液を大量に全身に送る必要がある時です。
運動をした後や緊張している時、重いものを持って力んだときなどに血圧が上がります。
血圧は常に一定ではなく、活動によって上がったり下がったり変動しています。
また体格や心臓の大きさによっても血圧が変わります。
極端な例ですが、首の長いキリンの場合は、頭まで血液を押し出すための力が必要なので必然的に血圧が高くなります。
そして、あまり知られていないことですが、年をとると血圧は上がります。
年を取るにつれて血管が固くなると血液が流れにくくなります。
また体力が落ちて、心肺能力が低下し酸素が一度に取り込めなくなります。
血圧を上げることで、血液を流れやすくし、必要な栄養や酸素が全身に送られるようにしているのです。
加齢に伴って血圧が上がるということは昔から分かっていました。
以前の高血圧の基準は「年齢+90」でした。
この基準であれば、40歳の人であれば130mmHg以上、60歳の人であれば150mmHgまでは大丈夫ということになるのですが、今はどうなっているのでしょうか?
高血圧とは?

現在の高血圧の診断基準は上の図のようになっています。
年齢に関係なく140/90㎜Hg以上であれば高血圧と診断されます。
糖尿病や腎臓疾患のある患者さんであれば、さらに厳しく130mmHg以上となります。
高血圧の状態が長く続くと、心臓や血管に負担をかけ、脳卒中や心疾患、腎不全などのリスクが高まるため、血圧を下げる薬(降圧剤)が処方される、というのが治療の流れだと思います。
高血圧が原因で起こる脳出血について書かれた記事はこちらです。
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薬は飲むべきか否か?
医者に高血圧のリスクを説明され、薬を処方されるとその通りに飲む方がほとんどかもしれません。
この時処方される薬は降圧剤と呼ばれます。
どんな薬にも副作用というデメリットもありますが、降圧剤も例外ではありません。
降圧剤のデメリット
✖ 血圧を下げることで、
体の各所に必要な酸素や栄養素が行きわたらず、
頭がぼーっとしたり、
疲れやすくなる可能性がある。
体の各所に必要な酸素や栄養素が行きわたらず、
頭がぼーっとしたり、
疲れやすくなる可能性がある。
✖ 血圧を下げることで、
脳にも酸素や栄養素が行きわたらなくなり、
その状態が長く続くと
やがて認知症を発症する可能世がある
脳にも酸素や栄養素が行きわたらなくなり、
その状態が長く続くと
やがて認知症を発症する可能世がある
✖ 薬は長期間にわたって飲むと、
慣れてしまい効かなくなります。
慣れてしまい効かなくなります。
徐々に薬の量を多くしたり、
強い薬に変更する必要が出る。
強い薬に変更する必要が出る。
✖ 薬の副作用によって、
全身の臓器に負担をかけます。
全身の臓器に負担をかけます。
薬の中には心臓のポンプの力を
弱める作用があるものもあり、
それによって心臓の中で血栓(血の固まり)ができ、
血流にのって脳の血管を詰まらせ、
脳梗塞が起こす場合がある。
弱める作用があるものもあり、
それによって心臓の中で血栓(血の固まり)ができ、
血流にのって脳の血管を詰まらせ、
脳梗塞が起こす場合がある。
そもそも、加齢とともに血圧が上がるものです。
このようにデメリットを確認すると、降圧剤は必要ないのではないか、と思うかもしれませんが、降圧剤が必要となる場合もあります。
降圧剤のメリット
〇 重篤な病気になり血圧を下げる必要のある時に、血圧を下げることができる。
①動脈硬化などで血流が悪くなったとき
②脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)が起こったとき
③手足の血管が詰まり、しびれるとき
④心疾患(不整脈、狭心症、心筋梗塞)が起こったとき
⑤腎臓の疾患で体内の水分が排出できず、むくむとき
②脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)が起こったとき
③手足の血管が詰まり、しびれるとき
④心疾患(不整脈、狭心症、心筋梗塞)が起こったとき
⑤腎臓の疾患で体内の水分が排出できず、むくむとき
このような状況になった場合に、医師が「血圧が高いままではマズイ」と判断すると、降圧剤で治療することになります。
(状態によっては血圧を下げない場合もあります)
薬以外で血圧を下げる方法
高血圧で降圧剤を飲むことのメリット、デメリットが理解できたと思います。
こうしてみると、副作用が怖いので、薬を飲みたくないと感じた方も多いかもしれません。
では、薬を飲むことなく血圧を下げる方法はあるのだろうか、気になりますね
そんな方にこの本をご紹介したいと思います。
加藤雅俊著 『薬に頼らず血圧を下げる方法』
この本は医者ではなく、薬剤師である加藤雅俊氏が書いています。
一般的には「医者は何でも知っている」と思われがちですが、薬の事は医者よりも薬剤師の方がよく知っています。
この本では、降圧剤のことついても詳しく書かれていますし、製薬会社の裏事情までも言及されています。
また、タイトル通り、薬を飲むのではなく、血圧を下げるための生活習慣の提案もされています。
即効で血圧を下げる「降圧ツボ」は高血圧が気になっている方はぜひ覚えておいた方が良いかもしれません。
この本で紹介されていた8つの生活習慣は以下の通りです
習慣1 血圧を下げる働きのある
カリウムを積極的にとる
習慣2 利尿作用のあるお茶を飲む
習慣3 塩は自然海塩に変える
習慣4 血管と筋肉の元になる
肉を食べる
習慣5 脳に働きかける香りを利用する
習慣6 座禅呼吸法
習慣7 男は叫ぶ 女はしゃべる
習慣8 朝晩2回 血圧を測る
カリウムを積極的にとる
習慣2 利尿作用のあるお茶を飲む
習慣3 塩は自然海塩に変える
習慣4 血管と筋肉の元になる
肉を食べる
習慣5 脳に働きかける香りを利用する
習慣6 座禅呼吸法
習慣7 男は叫ぶ 女はしゃべる
習慣8 朝晩2回 血圧を測る
習慣1~4は食べるものから、習慣5~7は血圧を上げる元となるストレスを緩和する方法から、血圧を下げる習慣です。
そして、習慣8にあるように、毎日血圧を測ることで、自分の体の不調を早期に知ったり、習慣によって実際に血圧に変化があるかどうか確かめます。
そして、習慣8にあるように、毎日血圧を測ることで、自分の体の不調を早期に知ったり、習慣によって実際に血圧に変化があるかどうか確かめます。
どの項目も日常生活の中に取り入れやすいものだと思います。
できるところから始めてみてはどうでしょうか?
生活習慣病は要注意
高血糖、脂質異常症、肥満の症状がある方は、血圧が高いと、さらに症状を進行させてしまいます。
また高血糖や脂質異常症などで動脈硬化を起こしてくると、血流が悪くなるので血圧も上がりやすくなります。
やはり、高血圧も含め、生活習慣から見直していくことはとても大切なことだと思います。
まとめ
- 血圧は、日常の活動や心の状態によって常に変動しています。
- 血圧は、歳をとると少しずつ高くなります。
- 血圧を下げる薬(降圧剤)にはメリット・デメリットの両方があります。
- 血圧を下げるためには、薬だけに頼らず、自分の生活習慣を見直し改善していくことが重要です。
- 生活習慣病の症状がある方は高血圧があることによってさらに進行させるため、注意が必要です。
高血圧の薬を飲んだほうが良いのか、飲まないほうが良いのか。
この記事を読んで迷ってしまうかもしれません。
でも自分の身体の事です。
高血圧は放置しておいてよい状態ではありません。
薬を使ってコントロールをするのも一つの方法です。
薬と生活習慣の改善の両方で対策をするのも良いでしょう。
薬は怖いから、生活習慣をしっかり見直していくという考え方もいいと思います。
大切なのは、きちんと自分と向き合い、自分でどう対処していくのか考えることだと思います。
この記事が、自分で考えるための一助となれば幸いです。
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