高齢者嚥下障害の方にできるだけ安全に食べてもらう介助のコツ

      2017/09/11

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高齢者の嚥下障害の方では、自分で食べることができないけれど、お手伝いをすることで食べることができる方がたくさんいます。

スムーズに食べてくれる場合はいいのですが、なかなか飲み込まなかったり、誤嚥する危険があったり、むせてしまったり、いろいろトラブルがつきものです。

ここでは、できるだけ安全に食べて頂けるような食事介助の基本となるコツをお伝えしたいと思います。

 

食事はできるだけ30分以内に終えるようにする

嚥下障害の方は、食べることに労力を使うため、とても疲れやすいです。

食事の後半、飲み込むのが遅くなったり、人によっては眠ってしまう方もいます。

そのような状態で無理やり食べさせてしまうと、誤嚥を引き起こしかねません。

また、食事時間が長くなれば、満腹中枢が働いて、お腹いっぱいになってしまい、食欲そのものもなくなってしまいます。

目安として食事は30分以内に終えるようにします。

では30分で食事をするために、どうすればよいでしょう?

食事に時間がかかる原因として、食事そのものの形態がその方に合っていないことがあります。

主食や副食の量を減らして、その分を食べやすいゼリー状の栄養補助食品にするなど、食事内容を見直すことも必要です。

 

 

必ず「ゴックン」を確認してから、次の一口を

元気な人であれば、口の中に食べ物が入っている状態で次の一口を口に入れても大丈夫ですし、実際にそういう食べ方をされている方はたくさんいます。

しかし、嚥下障害の方の場合、口の中やのど元に食べ物が残っている状態で口を開けてしまうと、その拍子に食べ物が気管に流れ込んでしまうこともあります。

また、一口の量が多くなってしまい、誤嚥しやすい状態になります。

必ず、のどぼとけでックン」と飲むのを1口ごとに確認しながら、食事介助をします。

 

話しかけるタイミングに気をつける

食事を食べさせていると、どうしても「おいしい?」などと話しかけたくなります。

でも、口の中に食べ物が残っている状態で返事をすると、その拍子に食べ物が気管に入ってしまう可能性があります。

話しかけるのは必ず「ゴックン」してからにします。

 

むせたら少し休むこと

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元気な人がむせた時には、お水やお茶などを飲んだりすることが多いです。

しかし、嚥下障害の方がむせたときにお茶やお水などの水分を飲ませるのは、余計にむせやすくなるので飲ませてはいけません。

嚥下障害の方にとっては、形のある食べ物よりも水分の方が飲みこみにくく、むせやすいのです。

もし、むせた場合はしっかり咳をさせます。

のど元に入りかけた食べ物をしっかり喀出させる必要があります。

そして、落ち着くまで少し休みましょう。

 

介助者は座って介助すること

次の、「介助の負担を減らすこと」にもつながりますが、介助する人が立ってしまうと、介助される側は自然と介助してくれる人の顔を見ることになるので、アゴが上がってしまいます。

アゴが上がった状態では、のどが緊張してしまい飲みこみにくくなってしまいます。

さらに、口と気管が一直線になってしまうため、誤嚥しやすくなります。

介助する人とされる人の目線が同じ高さで食事介助をします。

 

できるだけ介助の負担を減らすこと

食事介助を安全に行うには、介助する人が落ち着いた状態であることが一番大切です。

食事の時間というのは、だいたい皆さん同じで、患者さんが食べる時間というのは、介助する人も一番お腹がすく時間帯です。

お腹がすいてイライラした状態で介助をすると、「ゴックン」をするのを見逃したり、ちょっとした変化に気づかなかったりします。

可能であれば、介助する人は先にお食事を済ませるのが望ましいです。

施設、病院などで食事介助に関わる方は、なかなかそれが難しいとは思うのですが、ご自宅で食事介助をされている方はできるだけ、自分が先に食事を済ませてくださいね。

 

食べ終わったらすぐにマウスケア。入れ歯は外して洗うこと。

食べ終わったら、歯みがきなどマウスケアをします。

食事介助が必要な方はたいてい、マウスケアもお手伝いが必要となる場合が多いです。

歯みがきだけではなく、舌の上や下、頬と歯茎の間も食べ物が残っていないか確認します。

 

食後20~30分は姿勢を起こしておくこと

食べたばかりで横になってしまうと、食べたものが逆流してしまうことがあるため、最低20分、できれば1時間ほど姿勢を起こした状態にしておきます。

どうしても、座っていられない場合はベッドを30度ほど背上げしておく状態にします。

 

まとめ

  • 食事はできるだけ30分以内に終えるようにする
  • 必ず「ゴックン」を確認してから、次の一口を
  • 話しかけるタイミングに気をつける
  • むせたら少し休むこと
  • 介助者は座って介助すること
  • できるだけ介助の負担を減らすこと
  • 食べ終わったらすぐマウスケア。入れ歯は外して洗うこと
  • 食後20~30分は姿勢を起こしておくこと

このように書いてきましたが、これはあくまで基本です。

特に認知症のある方の場合は、一筋縄ではいかないことの方が多いです。

嚥下障害があっても、できるだけ長く口から食べられるようにするには、食事介助の工夫が必要です。

それぞれ事情があるでしょうし、「こんな面倒なことを毎日3度3度、やっていられない」と思われるかもしれませんが、日々の食事介助の積み重ねが、誤嚥を防ぐことにつながります。

この記事でお伝えしたことを基本として、それぞれの状況に合わせて対応してください。

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